私たち能代電設工業は、年齢や性別に関係なく社員の挑戦を応援するという社風があります。若手がリーダーになることも珍しいことではなく、実際に役職に就いている社員は20代から40代が中心です。
工事部の機械課長を務める田村佑也さんは、2024年で入社10年目を迎えます。それぞれのシーンで率先してリーダーに名乗りを上げ、そのポジションを勝ち取ってきました。そのキャリアパスには一貫して「経験を大切にし、学び続けたい」という思いが詰まっています。部署、役職、考え方、立場、さまざまなものが劇的に変化してきた田村さんの10年と、これからの展望についてお話を伺いました。
田村佑也、2014年の入社です。現在は工事部機械課の課長を務めています。
入社のきっかけは大したものではなく、自分の結婚を機に少しでも条件が良さそうなところを探して転職したというものでした。友人が能代電設工業の火力部で働いていて、「じゃあ僕も」という感じだったと思います。今思えば、あまり深く考えた転職ではなかったですね(笑)。
火力部に配属され、タービン発電機のチームに所属しました。最初の仕事は基本中の基本、ボルト磨きから始まり、徐々に担当できる作業が増えていきました。ここで学んだ技術は今の私の仕事にもしっかりとした礎となっており、だからこそ今があると強く思えますね。
2年目になったころ、当時の所長に直談判して小さなチームのリーダーを務めさせてもらえるようになりました。色々な仕事を覚えてきた自負もありましたが、今思えば少し調子に乗っていたのかもしれません(笑)。でも、所長はそれをOKしてくれました。こういった若手のチャレンジを支援しながら見守ってくれる社風は、今にも続いています。この会社は、自分の可能性を自分で切り開いていけると感じたことを覚えています。
入社して5年ほど経った頃、もっと自分の可能性を広げたい、いろいろな経験をしてみたいと思い、当時の専務に「本社の仕事をやってみたい」と話しました。本社の仕事とは、公共工事の元請けの仕事のことです。火力発電所の仕事で機械器具の設置からメンテナンスまでを学んだので、それを活かして公共工事をイチからマネージメントする仕事をしてみたいと思いました。
こうして私は本社勤務となり、公共工事のマネージメントに必要な資格も取得しました。資格取得のためのサポートが非常に手厚い会社なので、私がすることは試験に集中するだけでした。どんな資格を取れば有利かということは、経験豊富な先輩たちが教えてくれました。
現在は、施工管理技士として公共工事を担当しています。施工管理とは、工事に関わる全てのモノ・コトを決める役割です。日程を決めること、必要な資材を選定して発注し、必要なタイミングで現場に入れること、社内はもちろん、下請けを含めた必要なメンバーを集め、事故のないスケジュールで業務を遂行すること、工事に関わるお金の管理をすること、発注元の県や市とのコミュニケーションを常に欠かさず行うことなど、多岐にわたりますが、「安全を最優先し、工期に間に合うスケジュールを組む」という点を常に考えています。
公共工事は非常に多くの人が関わるものなので、仕事の進め方にも工夫が必要です。施工管理をするようになってからは、メールや電話、実際に会って話すなど、コミュニケーションを取ることの重要さも学びました。
先ほども話しましたが、能代電設工業の社風の一つに「社員のチャレンジを会社も先輩たちも応援してくれる」というものがあります。私もこの10年で部署が変わり、各種の資格を取得して施工管理技士としてのキャリアを歩み始めました。
だからこそ、私自身も後進のサポートを重視しています。チーム全体が成長することが私自身の成長でもあり、私の成長は組織の発展につながると信じています。多くの先輩に助けられた分、同じように後進に頼られるようになりたいと思っています。
ありがたいことに、チームを率いる経験をたくさんさせてもらっています。そのため、工事部全体の人材マネジメントにも関心があります。チームのメンバーがそれぞれの能力を最大限に発揮できるようにし、どんなトラブルにも対応できるチーム作りを考えている時間は悩みもありつつ、やりがいも感じますね。
当社は私が担当する機械器具設置のほかに、電気や電気通信、風力や太陽光、バイオマスや火力などさまざまな工事を手掛けていますが、機械器具設置の工事は県や市からの依頼のほか、土地改良区からの仕事もあります。土地改良区とは、土地の改良事業を行政に代わって実施する組織で、主に農業の水に関わる仕事です。
土地改良区の仕事の場合、エンドユーザーが県や市ではないため、お客様との距離感が非常に近く、工事を進めるうちに親しくなるケースもあります。中には工事終了後にも「あの工事をしてくれたおかげで助かっている」と声をかけてくださる方もいたり、最近では「退職することになったので、田村さんに連絡したくて」とご連絡をいただくこともありました。工事が終わった後もこうした連絡をもらえるのは非常に嬉しいことで、私としては当たり前の仕事をした結果が、長く感謝されることは何よりの励みになります。
当社は機械器具設置でまだ歴史が浅いため、まずはより規模の大きな公共工事に対応できるように成長することが目標です。いずれは課が拡大し、独立した部門になるほどに成長できたらと考えています。この会社なら、それが「全くの夢」とは思っていません。
田村佑也(工事部 機械課 課長)
2014年入社
監理技術者(機)あと施工アンカー主任技師
2級管工事施工管理技士、2級電気工事施工管理技士、特殊電気工事資格者