仕事の上で失敗をしたとき、それを次に活かす経験にできる環境があるかどうかは、キャリアパスを形成する上でとても重要なことであると私たちは思います。能代電設工業はそうあるべく、全社員のチャレンジを応援するばかりでなく、失敗を共にサポートする体制を心がけています。
火力部の電気課で係長を務める松橋知来さんは、若くしてリーダー(副責任者)に就任した直後に、チームをうまく回せずに失敗した、と自身の過去を振り返ります。しかし、その経験があったからこそ現在は若手ホープとして電気課をまとめるキーマンとして成長し、今もなおチャレンジを続けける、20代の管理職社員です。
松橋知来、2016年の入社です。現在は火力部 電気課の係長を務めています。
能代電設に入社する前は自衛隊に入隊していました。結婚を機に地元の能代に帰って仕事をしたいと考え、自衛隊の内部機関にあるキャリアカウンセリングで能代電設工業を教えてもらい、ここなら自分の技量が活かせると思い入社しました。
当時の火力部所長が友人の父だったというサプライズもあり、私も火力部でお世話になることになりました。火力部には電気課と機械課がありますが、私は高校で電気科に通っていましたので、自然な流れで電気課でキャリアスタートをしました。
火力に限らず、発電所内の電圧は非常に高く、例えば高圧電動機などは6600V以上になるものもあります。高圧電気をかけても健全性に問題がないかなどの試験を行えるようになるには、さまざまな資格が必要になってきます。そのため入社してからはエンジニアとして技術力を身につけていきながら、資格取得にも必死でした。
その成果もあってか、比較的短期のうちに副責(副責任者)と呼ばれるチームのマネジメントを任せてもらうことになりました。副責は自分の手を動かすだけでなく、チームの管理、業務の管理、時間の管理などを行うのですが、副責として最初の仕事が全くうまく回せず、チームメンバーや協業する他社の方にたくさんの迷惑をかけてしまいました。今でも思い出しますが、非常に悔しい記憶です。
どんなに技術や資格を身につけても、現場のマネジメントはまた別のスキルが必要なんだということに気がつき、先輩たちに相談しながら改善策を模索する日々でした。アドバイスを頂きながら徐々にマネジメントの仕事もうまく進むようになり、スムーズに進むようになったときには喜びを感じました。ちょうどそのころ、電気課の係長の役職を頂きました。
能代電設工業は、他社に比べても業務の幅が広く、私の所属している火力部以外にも電気や電気通信、管工事、機械器具設置、再生可能エネルギー事業など多岐に渡ります。こうした公共工事のチームからヘルプ要請をもらうことがあり、火力発電所以外の現場にいくことも増えてきました。
これは私の性分ですが「どこに行っても重宝される」のが好きで(笑)どんな現場でも何か役に立てるかもという思いから、幅広い資格取得の勉強は今も継続しています。電気工事士や施工管理技士はもちろんですが、最近だと天井クレーンの資格も取得したところです。新しいチャレンジができる環境で働かせてもらってるのは、幸せだなと思いますね。
派手なことではないかもしれませんが、自分が手がけた設備が正常に動作することが最大の醍醐味です。メンテナンスを施すことで以前よりも調子よく動くようになると、それだけで嬉しい。もちろんみなさんが使う電気のインフラを支えているという想いや責任感もありますが、シンプルに仕事が好きなんですよ。
また、醍醐味とは異なるかもしれませんが、能代火力発電所の3号機建設(2016年着工/2020年稼働)に立ち会えたのは、私にとって貴重な体験でした。当社も電気工事の一環として数万本の制御ケーブル敷設作業を行いましたが、何もない場所から巨大な建築物が形成され、稼働に至る過程を目の当たりにしたときの達成感は大きかったですね。それはきっと、私たちだけではなく関わったすべての方が感じたものだと思います。
もっとさまざまな資格取得にチャレンジし、現場から施工管理までどんな仕事にも対応できるマルチプレーヤーになり、部署を超えて活躍できるようになりたいと考えています。能代電設工業は資格取得のためのサポートが充実しているので、これから新しく入社してくる方も安心して仕事に集中できる環境が整っていると思います。
それから、人材のマネジメントのスキルももっと向上させたいと考えています。リーダーが優れていれば現場はより安全になり、仕事のスピードアップも図ることができる。これは、失敗の経験がある私だからこそ強く言えることです。
松橋 知来(火力部 電気課)
2016年入社
監理技術者(電通)、2級電気通信工事施工管理技士補、2級土木施工管理技士補、2級電気工事施工管理技士、第2種電気工事士